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住まいの選択

2026.01.16

第2回 10年で3,000万円が消える!?「家賃を10年払い続けたらいくら?数字で見る賃貸の現実」と将来の資産形成

 

現在、東京23区のファミリー向けマンションの家賃平均は約24万円に達しています。(※1)これは東京都の勤労者世帯における『可処分所得(手取り)の約45%』を占めるという試算もあり(※2)、家計にとって極めて重い負担となっています。
「今はまだ決められないから、とりあえず賃貸で……」とその決断を先延ばしにしている間に、あなたのご家庭からどれだけの資金が流出しているのか。「数字で見える現実」から、将来の不安を解消するヒントを探ります。

 

衝撃のシミュレーション:家賃を10年払い続けたらいくら?数字で見る賃貸の現実

まずは、平均的な家賃をこのまま払い続けた場合の総額を見てみましょう。更新料や共益費を含めた実質的な月額負担で計算すると、驚くべき数字が見えてきます。

 

【家賃別・10年間の支払い総額目安】

  • 月額24万円(23区平均)の場合: 年間288万円 × 10年 = 2,880万円
  • 月額20万円の場合: 年間240万円 × 10年 = 2,400万円

ここに更新料(2年に1回・家賃1ヶ月分と想定)を加算すると、平均的な24万円の物件でも10年で約3,000万円が消えていくことになります。
「家賃を10年払い続けたらいくら?数字で見る賃貸の現実」を直視すると、都心に住み続けるだけで、地方なら新築一戸建てが買えるほどの金額を、ただ「消費」していることがわかります。

 

30〜40代を襲う「教育費」と「住居費」のダブルパンチ

30代、40代は、お子さんの成長に伴い教育費がピークに向かう時期です。同時に、自分たちの老後資金の準備も始めなければなりません。

 

賃貸のまま「貯金」は可能か?

家計の約4割以上を家賃が占める現状では、残りの6割弱で生活費、通信費、保険、そして教育費を賄うことになります。 家賃上昇が続く中、この状況で「毎月10万円の貯金」を継続するのは至難の業です。もし10年後に「やっぱり家を買おう」と思ったとき、手元に残っているのは「3,000万円の家賃領収書」だけで、頭金が十分に貯まっていない……というリスクが現実味を帯びてきます。

 

「支払うお金」を「資産」に変えるという発想

ここで視点を変えてみましょう。毎月支払っている24万円を「家賃(消費)」ではなく、「住宅ローンの返済(投資・貯蓄)」に振り替えたらどうなるでしょうか。

 

住宅ローンは「将来への投資」である

住宅ローンの支払いは、確かに毎月の家計から出ていくお金です。しかし、賃貸と決定的に違うのは、完済した後に「土地と建物」という資産が手元に残ることです。

  • 賃貸の場合: 30年払っても、住む権利を借りているだけ。

  • 購入の場合: 30年払えば、その家は無借金の資産になり、売却して老後資金に充てることも、住み続けて住居費をゼロにすることもできる。

特に「通勤圏の戸建て」であれば、23区内の高い家賃よりも月々の支払いを抑えつつ、広い住まいを資産として形成できる可能性が非常に高いのです。

 

数字だけでない「ゆとり」の価値

「数字で見れば購入が良いのはわかる。でも、今の生活エリアを変えるのは不安……」という方も多いでしょう。しかし、郊外へ目を向けることで得られるのは金銭的なメリットだけではありません。

 

子育て世帯が手に入れる「目に見えない資産」

  • 騒音ストレスからの解放: 下の階への足音を気にせず、子どもをのびのび遊ばせられる。

  • 学習環境の確保: 子どもが個室を持てることで、集中して勉強に取り組める環境。

  • 家族の団らん: 庭でのバーベキューや広いリビングなど、賃貸では得られない体験。

これらは、可処分所得の4割を家賃に投じ、狭い部屋で我慢し続ける生活では手に入りにくい「本当の豊かさ」です。

 

住まい選びの選択肢を広げて、家計の未来をデザインする

「家賃を10年払い続けたらいくら?数字で見る賃貸の現実」を知ることは、不安になるためのものではなく、将来の数千万単位のお金をどう守るかを考える「前向きなきっかけ」です。

平均家賃24万円という負担を「当たり前」と受け入れるのではなく、「23区内」という固定観念を一度外してみてください。通勤圏には、家計の負担を減らしながら、家族の思い出を刻める魅力的な住まいが広がっています。

まずは、今の家賃支払いを「未来への積立」に変えるシミュレーションから始めてみませんか?その一歩が、10年後の家族の笑顔と資産を守ることにつながります。

 

【参考文献・データ出典】
(※1)不動産情報サービス「アットホーム」:23区の50〜70平方メートルマンションの平均募集家賃データより
(※2)日本経済新聞(2026年1月13日付):「家計調査(総務省)」の23区勤労者世帯データに基づいた募集家賃の負担割合試算より